2016年2月13日土曜日

『シルクマジック大事典1』 大人数にマジックを見せる難しさ①(資料が少ないこと)その11 書籍

ステージ・サロン系マジックに関し、日本語の一般書店に並んでいた書籍は限られます。シルクマジック大事典シリーズ(全6巻)はかつて本当に一般書店で販売されていたのが信じられないようなシリーズです。当然のことながら、再販されることもなく、絶版となっております。
 6冊並べると約18㎝の厚さとなり圧倒されます。正直言うと、マジック入門者が見るようなものではないと思いますが、あまり本書について言及したブログ等を見たことがないので、細々と述べていきます。


シルクマジック大事典1、ハロルド・R・ライス著、二川滋夫訳、東京堂出版、1995


英語の原著では4分冊で、最初の巻は1948年に出版され、最後の4巻目は1993年に出版されたものです。 ということで、最初の方の内容はもはや約70年前の内容となり、日本語訳が出版されてからでさえ20年近く経過しているので、内容が現代に合っていないところも存在します。
原著の4巻目はハロルド・R・ライス氏の死後、マーク・トリンブル氏が原著1~3巻で書き漏らした内容や補足を加え、全内容の索引を付けた巻となっております。

まずは日本語翻訳版1巻について説明します。
さすがに翻訳も複数で分担して、二川氏が最後に調整するという形をとっております。なんとわずか2年で日本語訳を全巻完成させてしまうという突貫工事ぶりです。

内容的には最初にシルクに関する知識、シルクの染色、シルクの折り方といった基本的内容が記載されております。当時でもショップでシルクも各種サイズ・色の物を購入できたようですが、自分で染めるための方法とか、どんだけマニアックなんだ、という内容が含まれております。

そして、実際のマジック紹介では、シルクを1枚から複数枚まで道具を使う・使わない方法にて出現させる方法を大量に解説してあります。絵は相当数使われているので、イメージはしやすいと思いますが、DVD動画に慣れている現在の方にはまどろっこしいかもしれません。

道具を使って大量にシルクを出す項目では、シルク以外にも使えそうな道具が多数紹介されていますので、本書を参考に道具を作ってみると、独自のマジックが構成できるかもしれません。

1巻最後はシルクの消失方法が各種ギミックとともに紹介されています。よくもこんなに色々な道具があるものだと感心します。


ということで、既にマジック入門の領域を逸脱しているので、入門者の方は購入必要ありませんが(というより、既に入手が困難です)、興味を持った方は根性で探し出して、マニアの道へ突き進んでいってください。
某元マジックショップオーナーのように『女房を質に入れてでも買ってください・・・なんてことは絶対ないです。

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