2015年1月28日水曜日

マジックの趣味としての楽しみ方⑩(名人)

⑨すごいと思われるための手段としてマジックを極めたい
本シリーズもやっと半分を過ぎました。

やはり、どんな分野の趣味でもすごい、と思われるようになりたいという欲求はあると思います。ただ、ピアノなどは小さいうちからピアノを始めても大抵モノにならず、極めるなど恐れ多い、という状態になります。また、野球も小さいうちはエースで4番、高校に入ったら甲子園のエースとかでもプロ野球に入ったら、エースはおろか、外野の控えや代走専門、バント専門とかになったり、故障で泣かず飛ばずとかでもすごい部類で、たいてい、プロ入りなんぞ夢のまた夢の世界です。将棋なども小学校でアマ四、五段で天才と言われていても、プロの予備組織の奨励会に入ると六級スタートとなり、三段まで上がり、その半年1回毎のリーグ戦に上位2番に入らないとプロ入りできないし、プロ入りしても、名人などはるか遠く、という厳しい世界です。これらの分野では始めてわずか5年とかでプロやそういった分野で稼げるようになることは絶望的です。
そういう点で比べると、マジックの世界にはプロのライセンスを得るための試験というものは存在しないので、自分で宣言してしまえばプロになってしまいます。5年もあればバーマジシャンとかなら普通に稼いでいる人がいます。
ということで、プロになる、という敷居で言えば、他の分野より低いと言えます。
では、極めるといったレベルではどういったことになるのでしょう。

マジックの世界は今でこそ、和訳のマジック書籍やDVDも多数発行されるようになっておりますが、圧倒的に英語圏の資料の方が豊富に存在しております。そのため、日本の有名マジシャンと言っても、原案は英語圏にある内容の物をアレンジしたものがほとんどとなっております。
ですから、日本でカードが上手い、と言われている方々でも、Lennart Greenの変態的カードコントロールやKostya Kimlatのロードランナーカルみたいな極め方を見ると、正直物足りません。また、DaiGoのメンタリズムとかも、本家のDerren Brownとか、もう見た目から心を読まれても不思議ではなさそうなMax Mavenと比べると、迫力がありません。
基本、日本下げ、英語圏万歳、をしたいタイプではないのですが、もちろん、分野によって、日本もレベル高いところも存在するのですが、全体としては低いレベルにあると言えます。

これは即ち、マジックでは、日本国内であれば、誰も手を付けていないような分野がいっぱいあるとうことを意味し、先駆者として頑張れば、極めることができると言えます。年齢がある程度行っていてもそれは同じです。
これはオリンピック競技でも初期のころのモーグルとかはレベルがそこまで高くなく、チャンスがあったようですので、そういった状態だとまだ分野の成熟が浅いと言えます。マジックも歴史の割には、そこまで本気で研究している人が少ないということでしょう。

結論として、他の分野を極め損ねた人で、何かを極めたい、という根性のおありの方は、マジックをその対象に選んでみてはいかがでしょうか。比較的極めるチャンスはあります。是非、極めて、我々を楽しませる存在となっていただけるのを楽しみにしております。

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