2015年8月28日金曜日

i-magic

第2回目はi-magicを取り上げます。開店当初は安かろうのマジックショップだったようですが、現在はレストランマジック研究所のサイトで知られている小林洋介氏がネットショップの番頭(オーナーは別の人らしいです)として切り盛りしているショップです。小林氏はネットビジネス等の研究を深くしている方で、非常に巧みなサイト構成とHPの更新頻度を誇っています。

基本的にクロースアップマジックがメインですが、ステージ・サロン系もある程度用意しているので、クロースアップマジシャンだけど、サロンもやるように言われたら対応する、みたいなスタンスの人向けのショップです。
実演可能であることに注力しているようで、輸入した道具で、日本で手に入りにくい物があればおまけをつけたり、日本で購入する方法を記載したりして、実演できるよう努力しているようです。

支払方法はクレジットカード決済、銀行振込、代引、後払い.com(コンビニ、郵便局)といったものが利用できます。
送料はクロネコヤマト、ゆうパック利用で、地域により金額が定められています。10000円以上購入で送料無料となっています。

i-magicのサイトの特徴は、他のショップだと、メーカー提供の紹介文と紹介動画を貼り付けて終わり、みたいなサイトが多いのですが、小林洋介氏らしく、コピーライト技術を生かした、独自の文章で、マジックの魅力を説明している点です。

他にもマンスリーセールスでは特別価格やポイントの大増量などあったりしますので、月に1度はチェックしておきましょう。

価格的にはまあ普通くらいの感じです。
比較的安心感のあるショップです。

2015年8月27日木曜日

フレンチドロップ

今回からは具体的なマジックショップ通販サイトについて述べていきます。
まず最初は“フレンチドロップ”です。
フレンチドロップとはコインマジックの技法で手に持ったコインを消したかのように見せる技法です。名前の通り、クロースアップマジック関係の道具が充実しております。
こちらはマジックバーも併設しており、ディーラーもクロースアップマジックに精通していることから、プロ御用達と言ったマジックショップとなっております。
以前はアドセンス広告でフレンチドロップがしょっちゅう広告表示されていたので、おそらくネット通販で最もSEO対策に重点をおいているショップだと思われます。アクセス数は相当あるはずです。

サイトの作りは凝った作りで恰好良いのですが、重くて動きがやや悪いのが欠点です。
2015年8月現在、送料560円の一律、10000円以上購入で送料無料となっています。
支払いはクレジットカード、代引、銀行振込、郵便振替、に加え、実店舗での店頭決済も可能です。

商品の特徴としては、実演をメインとした品ぞろえが多く、クロースアップの演技者にとって、使える道具が多いです。また、解説も独自のアレンジを加えたものも多く参考になります。
コインについてはシルバー系のコインを比較的安定供給しております。
一応ステージ系についても緒川集人のマニピュレーション系DVD等を扱っておりますが、どちらかというと、テクニックの必要な系統のものが多いです。
他の多くのショップで扱っていてもフレンチドロップでは取扱いをしていない場合がありますが、大抵、何か問題がある商品のことが多いです。
商品価格は多少他のショップより高めですが、ユーザーレビューも多く、悪いコメントでもそのまま削除せず掲載しているという良心さなので、騙し表現が多くて幻滅することの多いマジックショップの中では、比較的安心して利用できるショップだと思います。

それでも、ユーザーレビューをそのまま鵜呑みにするのはやめて、自分の判断基準を作って利用しましょう。

2015年8月26日水曜日

通販サイトトラブル事例

マジックショップの通販サイトを利用すると、今時はさほど問題生じません。しかし、そうは言っても、当然実店舗と違い、色々トラブル生じる場合があります。
どういう例があったか、実例を上げます。

①カード決済して商品もきちんと来たが、数か月後、ショップ側が決済し忘れたので、もう一度手続きするよう依頼があった。
ちょっとわかりにくい内容ですが、要するに、客(著者)が適切にカード決済手続きしたにもかかわらず、ショップ側が入金されたお金を期限内に引き下ろすのを忘れていた事例です。たった400円くらいの買い物だったため、ショップ側も見落としたのかもしれません。
利用明細確認して、確かに引き落としされていませんでした。結局、楽天のカートだったので 、もう一度同じ商品の購入ボタンを押すけど、商品送らなくていい、という処理で可能か問合せして、それでOKだったので、決済完了させました。
非常にまれな例です。このショップは既にマジック商品の販売を行っていません。

②商品の数量が足りなかった。
シルクを2枚頼んだのですが、1枚しか入っていませんでした。
連絡後、すぐに追加分のシルクとおまけの品(ミニITRが入っていました)を送付いただきました。

③DVDが再生不能。
 3枚組の内、1枚だけ再生できませんでした。ショップへ開封してもいいから再生できる物を送付してくれるよう連絡すると、着払いで返却する指示があり、返送。その後、開封して再生確認済のDVDを返送してもらいました。

④商品品切れ。
これは実店舗で頼んだ商品がメーカー品切れのため、お金がそのまま郵送されて返ってきました。(本当に、100円玉とか10円玉が便箋にセロテープで張り付けて送ってこられました。このショップは送料が安く済んだ時もこうやって現金を送付してきてくれます)。

⑤英文解説書が入っていない。
英文解説書付となっていたが、和訳だけだったので、英文の方も送付お願いしました。メールでもいいといったのですが、欲しいところを送って来なかったので、再度要求したら、郵送で英文解説書が送られてきました。今一良くわからない対応です。

⑥注文した商品の内、一部の商品(DVD)のみ時間がかかるということで、忘れられる。
後日送ります、と連絡しておきながら、1月放置されていました。ショップに連絡すると、再度メーカーに確認する、ということになり、何ならキャンセルしますか?と言われました。一応待ちます、と返信したら、1週間くらいしたらDVDが送付されてきました。
ここのショップは発送が週1回で、おそらく在庫を持っていないのではないか、と思われます。注文したDVDはイギリスのもので、他のショップで売っていなかったものなので、気長に待っていました。何とか手に入り良かったですが、連絡してなかったら、どうなっていたのでしょう。 

⑦ネットショップのサイトの金額と実際の購入金額が違う
実店舗で購入するときにネット価格を言うと、『これは値上がりしました』『これは値下がりしました』とか結構変動していることが多いです。実店舗で買うと色々DVDの中身見せてくれたりとかいい点も多いです。


基本的にはメールでクレーム入れる際に、どうしてほしいかを伝えることが重要で、感情に任せて、怒り狂った内容で送っても何の役にも立ちません。ショップ側も人の子ですので、マジックで培った人の動かし方を利用して、適切な対応をショップから受けましょう。

2015年8月25日火曜日

マジック通販サイトの裏読み方法

マジックショップの商品ページには色々書かれています。実際にはネタバレしないようにするため、色々苦心を重ねた表現となっておりますが、初心者にとっては全くもって理解しがたい表現となっております。

そういったマジックショップのカタログの読解について書かれた記事が
Hey! Presto “マジック読解事典”
 http://jpmagic.blog34.fc2.com/blog-entry-3.html
 に記載されていて、納得します。一部引用しますと
演技前後に手渡し可能, このあとすぐ手渡し可能, そのまま手渡し可能, 渡す事もできます
調べさせる事ができます, 調べてもらっても大丈夫です

1.その物にタネはないので手渡して調べてもらってもタネはわかりません
2.観客に手渡してもわからない構造になっています。(ロック機能がついている等)
3.観客に手渡してもわかりにくい構造になっています。
4.すりかえて手渡し可能です
5.密かにネタ部をとりはずしてから手渡し可能です
カードマジック愛好者向け, マニア向け, マニア待望の
1.初心者には難しいマジックで、テクニックを必要とします
2.複雑な手順です
3.マニアが「こんなのがあったらいいな~」と思っていたと推測される物です
というように、まさしくその通りなのですが、結構吹き出してしまいます。
特に演技後手渡し可能、とか書いているとどんなすごい高級ギミックなのだろうか、と思うと、解説書を見ると、皆の気がそれた間にポケットにしまってすり替えるとか書かれていてがっかりすることがよくあります。
マニア向けとかいうのは大抵手順が複雑怪奇すぎて、苦労のわりに現象が地味だったりして、どこで実演するんだよ、というような内容が多かったりします。詳細は元のサイトを確認して、自分一人で楽しんでほくそ笑んでください。


また、1998年の古めの記事ですが、
マジェイアの魔法都市 “「タネの通信販売」”
http://plaza.harmonix.ne.jp/~k-miwa/magic/round/catalog.html
に記載された商品の説明


★現象
一組のトランプを取り出し、観客に調べてもらう。何の仕掛けもないことを確認したら、マジシャンは後ろを向くか目隠しをする。
観客にトランプをよく切り混ぜてもらい、そこから16枚のトランプを適当に抜き出してもらう。その中で、一枚だけ心の中で思ってもらい、思ったらもう一度よく切り混ぜてもらう。
ここでマジシャンは目隠しをはずすか、客の方を向く。
観客に、16枚のトランプをテーブルの上に表向きに、全部が見えるように並べてもらう
マジシャンは表向きのトランプ全体の上に手のひらをかざして行くと、何かを感じたようで、ずばり、観客が心に思っただけのトランプを当ててしまう。
特徴:
1.何の仕掛けもないトランプでできる。 (観客から借りたトランプでもOK!)
2.「色」、「数字の大小」、「絵札か字札」かといったような、観客が心の中で思ったトランプに関する情報は一切質問しない。
3.観客の顔色を見ながら判断するような、難しい心理的テクニックは使わない。
4.いつでも、どこでも、どのような観客が相手であっても確実に成功する。
5.即座に、何度でも、繰り返し演じることが可能。
6.一度マスターしたら生涯のレパートリーになる。
などをみると、もし、この通りのことができるととんでもない超能力者のように思われますが、実際には相当省略が含まれています。よって、このマジックの実演動画をUpした日には全く売れなくなるでしょう。

今では新作にはデモ動画が普通となりましたが、それでも、妙に客が驚いているイメージカットばかりで、肝心の現象が起こるところについてはカットされていて、最後の変化した後と客の反応だけの映像とか良くあります。このようにどこがカットされているのかを見て現象を推測し、どういう道具なのか、テクニックを使うのかを裏読みした上で、自分が想像した通りのものであれば買おう、という風にしないと、動画ばかり見て不思議がっていると、使えない道具の山となります。

長々と書いてきましたが、 マジックの道具は、デモ動画や商品説明文章を見た上で、
①自分がこうだろうと種が推測できるが、細かい方法論が知りたい
②種が推測できた上で、この道具を作るのは大変
と思われる物を買うのが良いです。種が全く想像もつかないものは相当演技に無理があるため、動画等が省略されていることが多く、外れになるパターンとなります。

はじめのうちはある程度幻滅しても良いですが、慣れてきたら、自分のタネのわかるマジックを購入しましょう。

2015年8月24日月曜日

マジックショップ利用前に確認しておくこと

マジックショップの通販サイトを利用したいと思っても、誰かどうやってサイトの良し悪しを判断すればいいのかわからないと思います。

①特定商品取引法に関する表示:
まともな通販サイトであれば、販売業者の氏名、住所、電話番号等をサイトで公開する義務があるので、どこかに、特定商品取引法に関する表示があります。当然、この表示のないサイトは法律に関する知識もないサイトということで、何らかのトラブルに巻き込まれる可能性がありますので、利用しないようにしましょう。

②送料等:
通販ですので、ゆうパックやヤマト便などの運送業者を利用することとなります。某飛脚マークの運送業者とかは結構かつて配送時のトラブルが多く、壊れ物の場合は敬遠されることがありました。一応、どこの運送業者を使っているか確認しておいた方が良いです。
 また、1万円以上とか2万円以上とかになると、送料無料となるようなショップが多いですが、UGMやGINのように送料無料設定価格のないショップもあります。 

③商品の説明:
今では多くのショップがほぼメーカー提供資料の和訳、あるいはメーカー提供の動画を張り付けている所が多いです。
しかし、その中で、比較的オリジナル動画を多数作っているマジックショップファンタジアのようなところや、i-magicのようにオリジナルコメントを比較的記載している所も存在していますので、欲しい商品があれば、複数サイトを当たってみます。そうすると、欲しい商品の詳細が分かるようになってきますが、これだけでは情報不足です。

④支払方法:
社会人にとってはクレジットカード決済便利なのですが、カード取扱していないところは銀行振り込み、商品代引き(商品送られてきた時に現金払いする)などとなります。海外ショップや個人取引的な所などではPaypalというような方法もあります。 
銀行振り込みなどは振込み手数料が必要になり、購入者側としては高くなります。クレジットカード決済は購入者側としては手数料かからず得なのですが、ショップ側としては手数料数パーセントをカード会社に払わないといけないため、本当は利用してほしくないようです。そのため、セオマジックではカード決済でない人に対し、バーゲンセール的価格で販売することがあります。

⑤ポイント:
ショップ独自に購入金額に応じてポイントを付与している所が多いです。まあマジックショップのポイントは知れているので、実際そこまで気にすることはありませんが、i-magicなどではポイントサービス商品や、ポイント倍増商品等をして販売促進に生かしているようです。

⑥送付時の商品名:
マジック道具を通販で買うのは正直気恥ずかしいです。割と多くのショップはそのまま商品名に“手品道具”と書いてきてしまいます。その点、フレンチドロップは“雑貨”、まほうとまほうも手品道具と分からないように表現して送って来てくれるなど親切です。ちなみに、マジックショップファンタジアは“手品”と印刷済みの伝票で送ってきてくれてしまいます。

⑦解説の補足等:
手品道具は海外の商品が多いため、説明書が英語だったりします。最近のショップはさすがに和訳をつけてくるところが多いですが、たまに、英文だけ送ってくるところもありますので、その辺にショップの差が出てきます。
ミスターマジシャンは著作権上問題ないのか、というくらいの詳しい補足解説が昔ながらのタイプ原稿みたいな紙でついてきますし、フレンチドロップも流石に一流ディーラーも多いためか、実践的な手順の解説が付いたりすることも多いです。i-magicなどは日本では入手しにくいだろうという小物をおまけでつけてくれたりします。同じ商品でもどこで買った方が得かどうかは、付属品が付くかどうか、特別解説が付くのか、というような観点で見ないと、安かろうだったが、使えない、ということになりかねません。

⑧購入者の評価:
マジックショップには購入者の評価を入れる機能があったりします。実際には購入した人がわざわざ入れることも少なく、メーカーによっては、高評価の物しかコメントを出さなかったりしているようです。明らかに高評価しか残っていないと思われるのは、マジックムーブメント、ストリートマジシャンです。
逆にここまで悪評価を素直に残していて、このショップはこの商品売る気あるのか、と思うのはフレンチドロップです。何せ☆1つの酷評でさえそのまま残しています。

⑨まとめサイト:
これはショップのサイトではありませんが、マジック商品を評価しているまとめサイトがあります。中には商品をお前買っていないだろう、というような奴のコメントがあったりしますが、結構実物を買ってみると、まとめサイトで言われていることは納得できることが多いです。ある程度は参考にしてもいでしょうが、自分が使えるのかどうかについては自分の購入基準を決めた上で買いましょう。すなわち、道具の状態はまとめサイトでイメージしても良いですが、使えるかどうかの評価までは人の意見を聞くのは止めよ、ということです。


以上を考慮しながら、欲しい物が送料無料ラインを超える辺りを狙いながらも、人気商品が品切れにならない範囲で、なおかつ、トータル金額が安価で済むように頭を使って購入していきます。
マジック商品の特性上、一度買い損ねると、再入荷がなく、後悔することになりますので、自分が買おうと思ったものは躊躇なく勢いで買ってしまう必要も時にはあります。

2015年8月23日日曜日

マジック用品の購入

基本的にマジックを始める場合には、道具の項目で挙げたようなものをどこかで購入することになります。
大都市圏ではマジックショップがあったり、東急ハンズなどのマジック道具を扱っている店が存在したりするので、道具の購入にさほど苦労しません。

しかし、地方ではこういった道具を購入できない場合があります。その場合に便利なのはマジックショップのネット通販サイトということになります。 

とはいえ、初めてマジック道具を購入する場合、実物を見ることもできないのに購入し、返品も基本的にできないものを買うのは躊躇すると思います。そこで、こういった専門ショップで道具を買う際の注意点、有名どころのショップについて、多くのサイトで購入経験のある筆者が入門者の皆様に公開していこうという趣旨のシリーズとなります。

※マジック道具の購入には中毒性があります。次から次へと気にいた道具を買っては、後から後悔するようなことは辞めましょう。

2015年8月10日月曜日

クロースアップマジック習得の手順⑪(フィードバック)

さて、みなさんは既にマジック練習段階から実戦までこなされたと思います。

練習と違い実際にマジックを行うと、練習で想定していたシチュエーションと異なることが結構あります。それらで学んだことを反省し、次回にフィードバックする必要があります。

・椅子に座って練習していたが、実戦では立って行うことになってしまった
この場合は、筋肉の使い方が変わってしまい、上手くマジックの動きが出来ないことがあります。立った場合、座った場合を想定して練習してみてください。

・小さい子供さんがいたため、練習ではばれなかった角度のはずが、どうもネタバレしたらしい
普通の練習では下からの目線はほぼ無視してよいのですが、お母さんに抱かれた小さい子供の場合、想像以上に下から見ることができるため、通常の環境では全く角度を気にしなくて済むポケットリングの演技などでも、あれが見えてしまったりすることがあります。小さい子供がいる場合を想定して、その場合には下からの角度対策を打つか、下からの角度に弱いルーチンは端折るかなど、対策する必要があります。

・大き目のテーブルなどでは奥の人に現象がどうもわからなかったような気がする
コインマジックやカードのパケットトリックなどではちょっと分かりにくいことが多いです。大人数の場合は、サロンでも通用するくらいのマジックを選んだ方が良いかもしれません。コインマジックの場合、カラーチェンジなどで、銀貨から金貨などは変化が遠方では分かりにくいので、銀貨からチャイニーズコインなど明らかに違うものにする、あるいは、とっととジャンボコインに変化させて終わってしまう、など、明快な現象にした方が良いでしょう。
カードマジックの場合は、人数多い場合はジャンボカードを使ったものとかの方が良いでしょう

・やったマジックの反応が微妙
マジシャンは面白い、と思っている現象でも、全く反応の良くないものも多いです。 お年寄り相手にカードを覚えてもらったりするのは結構つらい物があります。なので、覚えたり、ややこしい操作が必要なものはできるだけ止めて、単純な分かりやすい現象のものに特化した方が良いようです。

・つかみで行うマジックが不適切
最初からカード取り出してやる気満々なのは初心者マジシャンにとってはただの変な人に思われます。 なので、最初に行うマジックは比較的日常にあるもので行う方が良いでしょう。
おすすめはお札を使ったビルチェンジ、輪ゴムあたりが良いでしょう。また、あまりお勧めはしませんが日本円硬貨のあれをお持ちの方は、500円玉でKilaさんがTVでやっているようなことをやると受けるでしょう(あれの存在が微妙なので、何かあっても当方は責任が持てません)。 

という風に、実際にマジックをやると、色々反省点が出てきます。
これらを生かし、自分独自のスタイルを構築していき、マジックライフを楽しんでください。

2015年8月9日日曜日

クロースアップマジック習得の手順⑩(実戦でマジックを行う)

クロースアップマジック習得の手順⑨まで行って準備完了すれば、いつでもマジック演技しても大丈夫な体制となっております。
ただし、意外と難しいのは、どこでマジックを披露するか、ということだったりします。
日常でマジックを見せられることなど普通の人にとっては無いことなので、唐突に『マジックを見せてあげる』とか言われても戸惑ってしまうし、変な奴に思われる可能性も高いです。ですので、マジックの実戦を披露するにはそれなりの戦略を持ってデビューする必要があります。プロマジシャンの方にとっては、普通の人がマジックを披露することにそんな高い壁があることをすっかり忘れてしまっているので、ネタさえ教えておけば、アマチュアでもマジックが簡単に披露できるものと思っています。そのため、どうやって人にマジックを見せるきっかけを作るかについては市販の書籍等にはほとんど記載がありません。

その内容について言及していたものにA store in secretsから販売されていた『The magician's Secrets Lv.1』(舞那遊著)という情報商材がありました。今も販売されていたら、ガンガン宣伝してアフィリエイトして売りまくるのですが、残念ながら販売中止しています。Googleさんで検索すると商材のペラページが怪しげな外人女性の写真があり、恋愛商材のごとく宣伝されているので、購入するのは確実に躊躇しますが、中身は至ってまともなマジック専門商材でした。

絶版なので、さらっと内容ネタバレしすぎないようにレビューします。
・マジックを始める前に期待度を上げないこと
ある程度マジックをやっていれば、疑り深い人に対してはノーギミックのレギュラーデックで準備なしのカードマジックとかをできるので、臨機応変に対応できますが、初心者の場合、出来るネタが限られているため、人によってマジックを変えるということができません。そこで、観客に比較的暖かくマジックを見てもらえる雰囲気にする必要があります。そのためには、観客に『マジックやってやるから下々の者よく見給え』みたいな挑発的態度は禁物です。緊張してグダグダになるのは間違いないです。また、たとえ上手くなっても、挑発的態度は観客に嫌な後味を残してしまう可能性大なので、できるだけ止めましょう。

ネイト・ライプチヒとダイ・バーノンというマジック界のレジェンドも言っている通り

「ダイ、私は約50年マジックをやっているが、観客は紳士にだまされるのであれば悪い気はしないものだ。もし彼らが君をひとりの人間として気に入ってくれたら、君の演じるマジックも気に入ってくれるよ」
参考:マジェイアの魔法都市
http://plaza.harmonix.ne.jp/~k-miwa/magic/singen/si_leipzig.html 

ということで、あくまで紳士な態度の方がマジックを見せているので、観客も楽しめるということを認識しておきましょう。

・唐突にマジックを始めない
例えば、合コンでマジック披露してモテようとか考えている人がいれば、正直モテることとマジックが上手いことは全く比例しておりません。何もしないでモテる人がマジックすればますます人気になるのですが、モテない人がマジックしてもモテることはなく、ただのオタク扱いされるのが落ちです。それでも、何のとりえもなく、外見等自信はないけど、話題に多少なりともなりたい、と考える場合には最初からマジック見せる気満々で見せてしまわないことです。
前ふりや自己紹介で、ちょっとマジック習い始めました、とか、マジックバーに行くのが趣味です、とか、多少手品関連の話題のエサをまいておいて、 演技機会をじっくり待ちます。演技機会がなければ無理やりやらない、くらいの余裕が必要です。
大体、合コンや宴会などで、後半になると話題も尽きて、疲れてきて静かになる時があります。ここで、ちょっと話題提供する、くらいのイメージで、マジックを始めるようにします。

・マジックを誰かに教えてもらったので見てね
初心者にとって、マジックをする、ということは、どうやって学んだかを観客に確実に値踏みされます。独学で学んだ、というと、やはり観客からすれば大したことない、まあどんなネタばれするか見てやろう、と上から目線となり、やりにくいこと間違いなしです。
『The magician's Secrets Lv.1』にも記載されているのですが、人から教えてもらった、というのが最も観客に安心感を与えます。なので、知り合いにマジシャンの人がいる場合はそのマジシャンの名前を利用して、学んだことにしてしまうのがポイント、ということです。マジックバーへ見に行くのが好きな方なら、そこのマジシャンの名前を貸してもらってもいいでしょう。
日本人は特に権威や学歴、肩書に弱いので、専門家に学んだ、ということを主張すれば、マジックをされても、暖かい目で見てくれやすいです。また、人に習ったことにすれば、たとえ失敗しても、教えた先生の教え方が悪かったことにできるので、一石二鳥です。

こういった感じでマジックを披露していってください。


 

2015年8月7日金曜日

クロースアップマジック習得の手順⑨(他人による確認)

セリフとマジックの動作を同時にできるようになったら、他人から見てちゃんとマジックになっているか確認作業が必要です。

手っ取り早いのは動画撮影することです。
現在ではデジカメやi-phoneなどでも動画撮影できるようになっていますので、三脚などを購入し、自分の演技を撮影してみましょう。
私の場合はノートパソコンの動画撮影機能を使っています。これはそこそこの大きさのモニターを見ながら演技できるし、再生も容易なので、結構重宝しております。
自分の演技を撮影して後から見ると、演技中は気持ち良くプロマジシャン風に演じられていた、と自画自賛していても、『なんだ、この気持ち悪い動きは!!』と吐き気を催すことになります。何事も上達には自己の厳しい目による反省が必要です。 これはマジックに限らずスポーツや囲碁・将棋などのボードゲーム、英語などの語学でも変わりません。非常に苦しい作業ですが、嫌がらず、自分のアラを探して、潰していきましょう。


誰か家族とか友達、恋人など身近にマジックの実験台になってくれる人がいれば、見てもらいましょう。身近な人はあなたの癖などを良く知っているので、不自然な動きをすると、ビシビシ指摘してくれますし、遠慮もないので、容赦ない攻撃のため、確実に凹みます。
ただ、この練習を通過すると、普通の人に見せれば、確実に良い反応を得られるようになります。
欠点は身近の人にマジックを見せ続けると、見慣れてしまうためか不思議さに驚くことがなくなってしまいます。また、下手な初期の練習段階のマジックを見せられ続けることにより、マジックが嫌いになってしまいますので、ある程度独りでの練習で大丈夫と自信を持てるようになってから見せましょう。


身近に見てくれる友達や恋人がいないし、家族は見てくれない、というボッチの方は、マジックサークルにどこか参加して見てもらいましょう。マジックサークルは流石にマジックを行うのが目的(一部おしゃべりするのが目的のサークルや飲みに行くのが目的のサークルもありますが)なので、いくら初心者や下手な人のマジックでも見てくれます。その代り、マジックを見る目が肥えているので、『おー』とか『すごい、どうなってるの?』とか、そういう反応を期待してはいけません。変なタイミングで『なるほど』とか、ありきたりのマジックだと、見る人にとっては当たり前すぎて、妙な沈黙が起きたりします。この寒い反応の中で緊張せず堂々とマジックができるようになれば、普通の人にマジックを見せる時に緊張することはなくなります。
もちろん、反応が寒いというデメリットだけではなく、シビアな目で、ネタのフラッシュ(ちらりと見えてはいけないものが見えること)や、演出上こうした方が良い、とかのアドバイスがもらえるので、一人でマジック練習しているよりは確実に上達します。


この段階まで練習できれば、あとは皆さんお待ちかねの実戦での披露へと進むことになります。

2015年8月5日水曜日

クロースアップマジック習得の手順⑧(動きながらセリフを話す)

マジックの物理的動きを身に付けながらセリフを話す
 ということについて述べます。

クロースアップマジック習得の手順⑦までの内容を練習された方にとって、マジックの動作は意識しなくてもできるようになっているはずです。また、セリフも完璧に覚えた、という状態なら、たとえボーっとしていてもセリフが自然に出てくるはずです。

しかし、人間というのは一度に違うことを同時に行うことには慣れていないので、マジックを行いながらセリフを喋ると、必ず、手の方が疎かになったり、動きに気を取られてセリフを噛んでしまったりします。

そこで、まずは、マジックの動きを練習しているときにセリフを言うようにします。最初の間は独り言言うみたいにして初めてみたらいいと思います。練習しているうちに、どのセリフの時にどの動作が行われるか、ということが意識されるようになります。
そこまでたどり着いたら、人に聞かせることを意識した、大きな声でマジックしながら、セリフを言ってみましょう。ただし、家族や恋人にそんな姿を見られると非常に恥ずかしいです。しかし、マジック上達のためにはそこは恥を忍んで練習しまくりましょう。

そこまで練習すると、もうそのマジックはセリフ付きで歯を磨くのと同じくらい自然に始めることができ、最後まで演技するための基礎が出来上がります。

ただし、この段階では、まだ実践が行われていないので、普通の人に見せてしまうと、失敗する可能性が高いです。そのため、次の段階へと移っていきます。