2015年8月9日日曜日

クロースアップマジック習得の手順⑩(実戦でマジックを行う)

クロースアップマジック習得の手順⑨まで行って準備完了すれば、いつでもマジック演技しても大丈夫な体制となっております。
ただし、意外と難しいのは、どこでマジックを披露するか、ということだったりします。
日常でマジックを見せられることなど普通の人にとっては無いことなので、唐突に『マジックを見せてあげる』とか言われても戸惑ってしまうし、変な奴に思われる可能性も高いです。ですので、マジックの実戦を披露するにはそれなりの戦略を持ってデビューする必要があります。プロマジシャンの方にとっては、普通の人がマジックを披露することにそんな高い壁があることをすっかり忘れてしまっているので、ネタさえ教えておけば、アマチュアでもマジックが簡単に披露できるものと思っています。そのため、どうやって人にマジックを見せるきっかけを作るかについては市販の書籍等にはほとんど記載がありません。

その内容について言及していたものにA store in secretsから販売されていた『The magician's Secrets Lv.1』(舞那遊著)という情報商材がありました。今も販売されていたら、ガンガン宣伝してアフィリエイトして売りまくるのですが、残念ながら販売中止しています。Googleさんで検索すると商材のペラページが怪しげな外人女性の写真があり、恋愛商材のごとく宣伝されているので、購入するのは確実に躊躇しますが、中身は至ってまともなマジック専門商材でした。

絶版なので、さらっと内容ネタバレしすぎないようにレビューします。
・マジックを始める前に期待度を上げないこと
ある程度マジックをやっていれば、疑り深い人に対してはノーギミックのレギュラーデックで準備なしのカードマジックとかをできるので、臨機応変に対応できますが、初心者の場合、出来るネタが限られているため、人によってマジックを変えるということができません。そこで、観客に比較的暖かくマジックを見てもらえる雰囲気にする必要があります。そのためには、観客に『マジックやってやるから下々の者よく見給え』みたいな挑発的態度は禁物です。緊張してグダグダになるのは間違いないです。また、たとえ上手くなっても、挑発的態度は観客に嫌な後味を残してしまう可能性大なので、できるだけ止めましょう。

ネイト・ライプチヒとダイ・バーノンというマジック界のレジェンドも言っている通り

「ダイ、私は約50年マジックをやっているが、観客は紳士にだまされるのであれば悪い気はしないものだ。もし彼らが君をひとりの人間として気に入ってくれたら、君の演じるマジックも気に入ってくれるよ」
参考:マジェイアの魔法都市
http://plaza.harmonix.ne.jp/~k-miwa/magic/singen/si_leipzig.html 

ということで、あくまで紳士な態度の方がマジックを見せているので、観客も楽しめるということを認識しておきましょう。

・唐突にマジックを始めない
例えば、合コンでマジック披露してモテようとか考えている人がいれば、正直モテることとマジックが上手いことは全く比例しておりません。何もしないでモテる人がマジックすればますます人気になるのですが、モテない人がマジックしてもモテることはなく、ただのオタク扱いされるのが落ちです。それでも、何のとりえもなく、外見等自信はないけど、話題に多少なりともなりたい、と考える場合には最初からマジック見せる気満々で見せてしまわないことです。
前ふりや自己紹介で、ちょっとマジック習い始めました、とか、マジックバーに行くのが趣味です、とか、多少手品関連の話題のエサをまいておいて、 演技機会をじっくり待ちます。演技機会がなければ無理やりやらない、くらいの余裕が必要です。
大体、合コンや宴会などで、後半になると話題も尽きて、疲れてきて静かになる時があります。ここで、ちょっと話題提供する、くらいのイメージで、マジックを始めるようにします。

・マジックを誰かに教えてもらったので見てね
初心者にとって、マジックをする、ということは、どうやって学んだかを観客に確実に値踏みされます。独学で学んだ、というと、やはり観客からすれば大したことない、まあどんなネタばれするか見てやろう、と上から目線となり、やりにくいこと間違いなしです。
『The magician's Secrets Lv.1』にも記載されているのですが、人から教えてもらった、というのが最も観客に安心感を与えます。なので、知り合いにマジシャンの人がいる場合はそのマジシャンの名前を利用して、学んだことにしてしまうのがポイント、ということです。マジックバーへ見に行くのが好きな方なら、そこのマジシャンの名前を貸してもらってもいいでしょう。
日本人は特に権威や学歴、肩書に弱いので、専門家に学んだ、ということを主張すれば、マジックをされても、暖かい目で見てくれやすいです。また、人に習ったことにすれば、たとえ失敗しても、教えた先生の教え方が悪かったことにできるので、一石二鳥です。

こういった感じでマジックを披露していってください。


 

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