2016年9月27日火曜日

大人数にマジックを見せる難しさ④(持っていくのが大変なこと)

あなたはマジックの道具を購入するときどうしているでしょうか? 実店舗の実演を観てから購入しているでしょうか、それとも、ネットショップで演技動画を観て購入しているでしょうか。ステージ系マジックの場合、ショップで実演するには距離が足りなかったり、消耗品を使ったりするため、してもらえないことがほとんどです。よって、ネットショップで動画だけ見て購入すると、色々問題が出てきます。角度的制約が大きく、自分が演技する場所では使えない、とか、準備が大変すぎて使えないとか出てきます。

あと、実際に人前でマジックする経験のない方には分からないでしょうが、道具のサイズは
①家から現地への移動
②現地の控室から演技場所への移動
③保管スペースの確保
④練習する際のサイズ感の確認
等を気にする必要があります。

①について、自動車で移動する人なら、多少荷物の数が増えても問題ないでしょうが、電車やバスで移動する場合、持っていける荷物に限度があります。なので、道具を購入する場合には自分のカバンサイズと道具の縦横高さ寸法を確認しておかないと、良い道具なんだけど、カバンに入らない、ということが起こります。
またサイズは入っても、重い道具だと、キャリーバック転がすだけでも結構大変です。
たいてい大人数にマジックを見せる場合は複数のマジックを行う必要があるので、パックスモールプレイビック、という荷物少なく、大きく見える演目を行うよう心がける必要があります。
とはいえ、そういった演目は他のマジシャンもレパートリーにしている場合も多いため、小さくなるけど、技術的に難しいとか、お金がかかるとか、道具自作しないといけないとか、技術は不要だが結構色々手順覚えることがあるとか、人の選ばなさそうなものを選択肢に入れる必要があります。

②については実際にやってみないと分からないことですが、控室から会場が遠いことや、階段上り降りしないといけない場合があります。特に屋外会場の場合、控室は室内の会議室とかなので、ひどいときは100mくらい道具を持って移動しなければなりません。テーブル2つくらいなら気合いで持っていけないこともないですが、それ以上道具が増えると、一回で会場まで持っていくのは難しいです。なので、マジックテーブルでもキャスター付きのものにしたり、市販のワゴンを利用したり、と機動力のあるテーブルを準備した方が良いです。どうしても余分にテーブル必要な場合は、折りたたみできるフォールディングテーブルという物を使ったりしますが、結構ふにゃふにゃなので、バランスは悪いです。

③ですが、これは普通にキャリーバックで持っていけるようなものならまず問題はありませんが、イリュージョン道具を勢いで買ってしまった、というような場合は、相当場所を取ります。
普通のサロンマジック用の道具も本能の赴くままに購入してしまうと、そのうち、他のマジック道具に埋もれてしまい、日の目を見ることのなくなってしまう道具も多数です。最終的には既に購入していることすら忘れてしまい、もう一度同じ道具を購入してしまったりすることさえあります。

④も、普段は折りたたんだりしてコンパクトでも、広げると結構場所を取るものも存在します。そういう道具を使ったマジックを練習する場合、スペースが少ないと、広げて通し練習することも一苦労です。
まあ大きなおうちやダンススタジオみたいな全面鏡張りの部屋をお持ちであれば、問題はありませんが。


こういうことを気にしながらサロン・ステージ系マジシャンは荷物を準備しているので、表現できるマジックの現象と物理的移動困難さのバランスを取りながら、現象面を犠牲にしてマジックショーを行っています。
アマチュアマジシャンでもそういった制約が無ければ、鳩でも九官鳥でも出しまくり、美女を浮遊させたり、かごから美女を出現させたりとか何でもできるのですが、理想は半値八掛け以上のディスカウントで人前にてマジックを見せていくこととなります。


もはや何の話か分からないですが、コンパクトで、テーブル一つに載せられる範囲の道具でマジックをしないと、ステージ・サロン系マジックで人前にて見せるのは一人の力では困難だ、ということです。

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