2016年9月21日水曜日

『カズ・カタヤマのステージ・サロンマジック入門講座』(第10巻) 大人数にマジックを見せる難しさ①(資料が少ないこと)DVD

『カズ・カタヤマのステージ・サロンマジック入門講座』(第10巻)は
本格スライハンドシンブル編 となります。

入門講座シリーズも後半になると本格的なスライハンドシリーズが続きますが、意外と基本的なスライハンドを入門から教えてくれる動画は少ないです(もちろん存在はしているのですが)。

今回はシンブルという、元々西洋で指ぬきとして使われていた物が現在ではマジック専用の物が製造された物を使います。

シンブルは比較的安価で、角度にも強いので、実際にサロンマジックの演目としては優れていると思います。
学生マジックでも割と見かけますが、結構大舞台の場合、現象自体はカラーチェンジなどわかるのですが、扱う物が小さいだけに、地味に感じられてしまいます。
シンブルならクロースアップでもできるはずです(やる人はあまりいませんが)。

シンブルの基本技法
人差し指にはめたシンブルのパーム各種の説明から始まり、1本のシンブルを消す、基本的なシンブルの消失・出現方法、握り取ったはずのシンブルが、両手に無いことを示す改めが説明されています。体の向きや角度を注意しながら行うことについて細かく説明されています。
練習手順1として、1本のシンブルを出したり消したりして、最後に白いシルクのハンカチになる手順が説明されています。
 
シンブルの基本技法の応用
・リテンション効果の消失法:右手のシンブルを左手で握ったはずなのに、左手から消える方法の説明です。
・親指でのパス:右手人差し指にはめたシンブルを左手に完全に握ります。右手は空であることを示しますが、左手の甲を撫でていると、右手人差し指からシンブルが再び出現します。
・ハンカチの中での消失・出現:ハンカチの中に取ったはずのシンブルが消えます。左手にハンカチを掛けると、消えたはずのシンブルが左手人差し指に現れます。
・ハンカチを貫通するシンブル:人差し指にシンブルをはめた状態でハンカチを掛けます。しかし、ハンカチを貫通してシンブルが出現します。 
・練習手順2: 基本技法の応用で学んだことを手順化したハンカチとシンブルの手順です。最後にシンブルが4つ指に出現します。
 
カラーシンブル
・逆手での消失法:左手の親指を下にした状態で右手のシンブルを上部から裏側へ取るような動きでシンブルを消失させます。
・カラーチェンジ1:右手の人差し指を左手に握ります。左手から右手を外すと、シンブルの色が変わっています。
・カラーチェンジ2: 逆手を使ったシンブルの色変わりです。
・練習手順3:カラーチェンジの手順です。白いシンブルが赤に変わります。シンブルがさらに青⇒黄⇒ピンクと次々変化していきます。最後には各種カラーシンブルが右手4本の指に出現します。
カラフルで美しい手順です。

複数のシンブルの取り扱い
・シンブルのエクスチェンジ:人差し指のシンブルを取ってポケットに入れても次々と人差し指から出現してきます。
・飛行するシンブル:シンブルが右手、左手と行ったり来たりします。最後は右手から四本のシンブルが出現します。
・四本の再出現:四本のシンブルを帽子の中に捨てますが、再び四本のシンブルが出現します。
・練習手順4:シンブルのエクスチェンジ、飛行するシンブル、四本の再出現を組み合わせた手順です。四本シンブルの本格的な手順となっています。 

ホルダーとその応用
シンブルを保持するための小道具をホルダーと言います。各種ホルダーの作り方から扱いについて説明されています。

ステージ用参考手順
練習手順1~4とホルダーを利用してステージ用に構成した5分ほどのシンブルルーチンとなっています。シンブル19個使います。シンブルだけで5分の演技となると、ちょっと長い気もしますが、最後は四本シンブルの再出現を繰り返しながら、両手にカラーシンブルが現れるという、格好いいルーチンとなっています。
好みに合わせてルーチンを組みなおしていくと良いでしょう。また、他のマジックと組み合わせることも可能です。 

“ステージマジック基礎講座⑩”はルーティーンの組み方です。マジシャンの個性や特徴を出すために、どういった流れでマジックを行うか、どういう技法を組み合わせてマジックにするか、ということは重要です。
一応、自分の好きにルーティーンを組めばいいのですが、お客さんが飽きないようにする必要があるので、起承転結、序破急等の流れを考えて構成した方が良いです。

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