2015年6月11日木曜日

クロースアップマジック習得の手順⑦(セリフその2)

本ブログ記事では『図解カードマジック大事典』の記事が一番人気のようです。なので、マジック書籍のレビュー記事を増やします、なんてことはしないのが非常識なマジック入門講座です。
淡々とクロースアップマジック習得手順の内容を続けていきます。

前回、セリフは自分のキャラクターと身の丈にあったものにしましょう、という話をしました。
今回はセリフの台本化について述べます。

世の中の趨勢はどうなっているかというと、
図解マジックテクニック入門:カズカタヤマ著、東京堂出版、2003
P.14に、台本を作ろう、という項目があり、自分自身の台本を作ることが推奨されています。
マキシマムエンターテインメント:ケン・ウエバー著、田代茂訳、リアライズ・ユア・マジック スクリプト・マヌーヴァ、2015
P.122で、台本をきちんと書かなければなりません。それもマジシャンではない役者のために台本を書くくらいの力を入れて作るように強調しています。
カード・カレッジ2:ロベルト・ジョビー著、加藤友康訳、東京堂出版、2001
P.172から台本について言及されています。ロベルト・ジョビーも『トリックを学ぶ際には、最初の段階からきちんと台本を書いておく方がよいと思っている』と述べています。 

ということで、偉大なるマジシャンや研究家、エンターテイメントのプロたちはこぞって台本を書くことの重要性を説いています。
ですので、台本を皆さんも書きましょう、では全然入門講座ではありませんね。
では台本を書かない場合どうなるかを考えましょう。

・何を喋っていいかわからなくなる
・喋るイメージがあっても途中で言葉に詰まり、あー、うー、えー、と見苦しい感じになる
・文法的に不正確になりやすく、客に聞き取りにくい内容となりやすい
・頭が真っ白になりセリフが出てこなくなり、場がしらける

で、台本を作るということは
・話す内容が理路整然、クリアーになり、何が起こっているのか客に分かりやすくなる
・セリフが決まっているので言いよどむことなく、あー、とか間投詞入れなくても話が進められる
・事前にセリフが練れるので、無駄な言葉を省き、シンプルにセリフを構築できる
・実況中継みたいなセリフではなく、前回記事に述べたような自分の個性に合ったセリフも台本あれば、苦も無く話すことができる
・最悪カンペを作ることが出来、忘れても台本見て思い出すことが出来る。その結果、セリフを忘れたらどうしようという不安は持つ必要がなくなり、演技に集中できる


ということで、まずは、自分のセリフを作ってみましょう。ただし、セリフを作っても丸暗記するのではなく、セリフのプロットに従って、自分のいつもの喋りに近い内容で、いかにもアドリブ風に話すのが良いトークとするためのコツです。
最初は書籍やDVDなどのセリフを台本にして練習してもいいですが、最後は自分の言葉にして作りましょう。その際、不要な言葉、無駄な言葉をそぎ落として、綺麗なセリフにしてみましょう。

 

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