2015年4月23日木曜日

マジックの始め方(クロースアップ)⑨ポケットリング

ここまで更新をさぼりまくり、何とかここまで来ました。

クロースアップの道具として、そこまで典型的なわけではありませんが、ちょっと人数多くても、テーブルが無くてもできる、しかも、角度に強いという良いことづくめのポケットリングを紹介します。
欠点はちゃんと教えてくれる人がいないと、独学で習うと挫折しやすいということです。

そもそもポケットリングとは何か、というと、持ち運び便利な金属の輪っかが一本ずつつながっていき、改めてもらっても外れなくて、最後には4本つながったものが1本ずつ外れていく、という、文字で書くと全く不思議さが伝わりませんが、見ているととても不思議なマジックです。

ポケットリングは大体10㎝くらいの円形の輪っかが4つから成り立っております。
その中身はS,K,W(2本セット) という組み合わせから成り立ちます。もちろん、量子力学のトンネル理論上は金属が金属をすり抜ける確率はゼロではないとはいえ(限りなくゼロですが)、本当に通り抜けるわけではありません。手の技+とあるギミックだけでつながったり離れたりするように見せています。
今ではポケットリングも色々なところで購入できますが、老舗ではテンヨーという有名なマジック道具を販売している会社で購入できます。ただし、解説書は初歩的なものしか載っていませんので、本格的な内容を習うには別にレクチャーDVDを購入するか、誰かに教わる必要があります。
この他、ニンジャリングというポケットリングがありますが、これは道具の内容的にはテンヨーの物と構成が同じとなっております。

ポケットリングの手順として解説されているものを簡単に上げると
①チャイニーズ・リンキングリング(基本編)(応用編)
②ニンジャリング
③キラスタイル
などがあります。①は持っていないのですが、マジックショップのディーラーさんが実際に店で使っていた手順とのことで、基本から応用まで幅広く習えるということで、入門者にも良いようです。
②のニンジャリングは緒川集人解説のDVDです。若干あれが広めの設定でないとできないようです。割と派手な動きが多いため、自分のテクニックを見せつけたい、とかいう人にはうってつけでしょう。難易度は結構高いものが含まれいます。使う輪っか自体はニンジャリングとして売られているものでなくても普通のポケットリングのセットで演技はできます。
③のキラスタイルですが、TVで良く出ていたあの長身のキラさんではありません。紀良京佑という人のバージョンのポケットリングで、割と静かにくっついたり離れたりする感じのルーチンです。DVDもありますが、手順の解説は『クラシックマジック事典Ⅱ』にも掲載されています。ただし、 『クラシックマジック事典Ⅱ』の解説を読んだだけでは大部分の人には手順を再現できないと思います。難しいのですが、ご本人はいとも簡単に軽い感じで演技されていました。

もしクロースアップマジックを人に見せて演技する機会があるなら、カードやコイン以外にもポケットリングができると、最初にポケットリングを演技することにより割と多めの人数に見てもらいやすいです。また、練習すればするほど上手くなってくるのが分かるため、練習自体も楽しいです。よって、是非マスターされることをお勧めします。

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