ようやく『カズ・カタヤマのステージ・サロンマジック入門講座』(第1巻)の内容に入っていきます。
第1巻ということで“初めてのステージ・サロンマジック”という副題が付けられており、初めての人でも学びやすい、と考えられる内容からスタートしています。なので、マジック専用道具としてはシルクのハンカチ位で、他はロープ、ペーパーコーンなどで、ペーパーコーンは新聞紙を使っています。
取り上げられているマジックは
・新聞20世紀シルク
筒の中に入れた赤いハンカチが、筒の外にぶら下げた2つのハンカチの間にいつの間にか結ばれて出てくる現象です。
20世紀シルクの現象ですが、グラスとかを使わず、新聞紙を丸めた物で行うため、2つのシルクの間が離れており、バラバラの状態から赤いシルクが飛び込むところが珍しいです。
・飛行するシルク
ペーパーコーンに入れたハンカチが消えて防止の中から出てきます。
・ペーパーコーンの応用①
ペーパーコーンを使ったハンカチの色変わり現象です。
・ペーパーコーンの応用②
ペーパーコーンを使った20世紀シルク現象です。
助手との共演で華やかな現象に仕上がっています。
ペーパーコーンと筒が新聞紙なので、やはり安っぽく見えてしまいます。せっかく美人アシスタントを使っているのだから、もう少し華やかな物にした方が個人的には良いような気がします。
・伸びるロープ
3本の長さの違うロープが3本とも同じ長さになります。これだけだと、よくあるプロフェッサーズ・ナイトメアと呼ばれる3本ロープのマジックですが、本当に3本ともバラバラにしても同じ長さになっています。 事前準備が必要です。
・大きくなるロープの輪
3本の同じ長さのロープを1本ずつ端を結んで輪っか状にしますが、ロープを振ると、3か所の結び目でつながった大きな輪っかになります。1つ前の伸びるロープの手順と続けて行うことができます。
・紙テープになるティッシュ
ティッシュペーパーを何枚か取って手に丸めるとカラフルな紙テープに変化します。滝のように落ちていく感じが綺麗です。
ただし、最初のティッシュの箱から取り出す部分があまりにも日常感あふれる感じなので、何かティッシュの出し方は工夫した方が恰好良いかもしれません。
・ブレンドペーパー
文字の書かれたバラバラの紙を破っていくと、メッセージの入った1枚の紙になります。
オープニングの自己紹介などに使えるマジックです。
“図解ステージマジック入門”の“メッセージの出現”を動画にしたような内容です。
これに加えて、道具紹介としてステージマジックで使うテーブルについて紹介されています。
そして“ステージマジック基礎講座①”として、サロン、ステージマジックについての違いの説明や留意点を概論的に説明しています。
1巻目ということで、比較的、特殊道具のを使わない、大きく見せられるマジックが選ばれています。
本シリーズは各巻独立しているので、特に1巻から全て揃える必要はなく、気に入った所だけ購入しても大丈夫となっています。
しかし、準備や演技上の綺麗に見せるポイント等の解説されているので、お金に余裕があれば、1巻から順に観ていった方が良いかもしれません。
まずは、自分の気になっている内容の巻から買いそろえてみてください。