2015年11月26日木曜日

大人数にマジックを見せる難しさ①(資料が少ないこと)

クロースアップマジックの場合、本屋さんに行けば割と手品の本が置いてあったりします。また、ネット検索しても、簡単にできるマジック、とかいうようなお手軽なマジックが丁寧なところだと詳細解説、動画付きでアップされていたりします。そして、DVDについても圧倒的にクロースアップマジックの方が出版される数も多いです。これは何故かというと、クロースアップマジックの方がステージマジックより媒体を使って説明するのが労力が少なくて簡単だからです。

こうやって書くと誤解されますが、別にクロースアップマジックがステージマジックより簡単で劣っている、と言っているわけではありません。あくまで、媒体で説明するのが簡単だと言っているだけです。これは何故かというと、クロースアップマジックの場合、種の部分やその物理的動きに注力して記せば、曲がりなりにも現象が起こるため、詳細のノウハウ部分を多少端折ってもあまり文句が来ないからです。細かいところは大抵、マジックを演じる人が自分で勝手に調整して演じるし、多少演技面がまずくても、種の要素による不思議さで補ってくれます。

しかし、ステージ系マジックの場合、種が分かっただけでは全く不思議ではなく(多少は不思議ですが)、現象が起こっても、動きがふにゃふにゃのタコ踊りのような状態では、素人臭さが目につき、見れたものではありません。しかし、こういった面を矯正していくには、資料だけではなく、誰か見てくれたり、指導してくれる人がいないと、間違いを中々正すことが出来ません。
また、そういった動きを文字に起こすには多大な手間もかかるため、プロマジシャン達もそんな面倒なことを資料にすることを避けてしまいます。
なので、ステージ系マジックを習うには、プロマジシャンに直接師事したり、学生・社会人のステージ系マジックサークルに入り、人から教わる、という方法が王道であり、資料という物が中々手に入らないことになります。

こういうと身も蓋もないので、どういった資料なら存在しているかを次回に補足します。

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